ブログ食堂—粗食編


当店のメインメニューは「土鍋ご飯」!
主食が主役のちょっと変わった食堂で、店主とお客の四方山話が今夜もひっそりと繰り広げられます。

2009年6月29日月曜日

じゃあ、カルシウム600mgって…


(おにぎりを食べながら)

16PK(客、以下16)
別に女将さんに反論するわけじゃないんですけど、じゃあ、どうやって毎日 600 mg のカルシウム を摂ればいいでしょうかね…。

mi-ma(店主、以下m)
なんか、キミもそうだけど、カルシウム、カルシウム、って猫も杓子も騒いでるけど、カルシウムってそんなにぎゃーぎゃー言うほど、重要なもんなのかな〜?他にも大事なミネラルって色々あると思うけど…

16 だって、カルシウムって骨を作るのに大切でしょ? ほら、カルシウム不足の骨粗鬆症とか問題みたいだし。あと、日本人のカルシウム摂取量って欧米諸国に比べてすんごく低いって話だし。1日当り、欧米では 1000 mg前後なのに、日本人は 300 mgくらいなんですよね?これ聞くと、やべ〜っ、自分たちももっと多く摂らないとって思っちゃうんです。

m 確かに向こうの人たちって、デカイもんね、骨も太そうだし。

16 でしょ?やっぱ、300 mgは不足だと感じますよ。

m でも、だからって、小さい日本人の骨は歴史的に問題になるほど弱かったのかしら? 今まで“骨粗鬆症が国民病”だったって事実も聞いた事ないよ〜。寧ろ、戦争前後の食べ物も乏しい時代の人とは比べ物にならないほど、牛乳とか乳製品ガツガツ摂ってるはずの今の子供たちの方が頻繁に骨折ってるみたいだけど。それに、牛乳が体質に合わない人が無理に飲むと、せっかく他の食物で摂ったカルシウムも下痢と一緒に流れちゃうらしいし。
しかも!!

16 な、なんですか??

m キミが非常〜〜に気にしている、「骨粗鬆症」。
実はどうも、それって食べた食物中のカルシウムが不足して起こるもんじゃないし、カルシウム剤を飲んで治るもんでもないらしんだな〜〜。

16 えぇぇぇぇっっっっ??!?!

m その上、骨粗鬆症予防のために多量に乳製品をとると、かえって骨からカルシウムを奪うことにもなりかねないらしいのよ。

16 そんなぁ〜?!

m いい? 骨の形成にはその材料のカルシウムが必要不可欠、これは、事実。だけれど、まず考えないといけないことは、現代人が極度の運動不足になっちゃっていること。筋肉を使わない生活、そして骨に負荷がかかる機会が減ったせいで、せっかく摂取したカルシウムが骨に沈着しない。
それから、からだがカルシウムを利用するとき「ビタミンD」が必要なんだけど、これって「日光ビタミン」と言われるように、皮膚が太陽光を浴びることで形成されるビタミンじゃん? 今の日本人のどれくらいがお日様の光を十分に浴びているんだろうと思うと、このビタミンこそ足りてないんじゃないの〜〜って思っちゃう。

それを踏まえて、牛乳を飲み過ぎると、かえってカルシウムが排出されてしまうという事実。

16 それってさっきの「ゲリる」とは別の話?

m うん、別よ。からだってタンパク質を過剰に摂取すると、肝臓くんと腎臓くんが必死になって余ったタンパク質を「おしっこ」として外に出そうとするわけよ。で、この“過剰なタンパク質を処理しようとする尿”にはカルシウムを筆頭とするミネラル類もたくさん含まれている。つまり、「高タンパク質の牛乳を大量に飲む」ことが、「骨からカルシウムを奪う」ことにつながってしまうわけ。良かれと思ったことが裏目にでる典型的パターン…。
16 …。

m …その上ね。

16 まだあるんですかぁ?!?!

m カルシウム、カルシウム、って必死に摂って、摂りすぎてしまったら、どうなるか…

16 うう…もう、あんまり聞きたくないな〜…

m 体内に必要なミネラルはカルシウムだけじゃないじゃない?
カルシウムにあんまり固執しすぎると、マンガンや亜鉛の欠乏を引き起こすと言われているし、マグネシウムとカルシウムのバランスが崩れると、からだによくないことが起きるかもしれないの。具体的には、カルシウムが多すぎて、マグネシウムが少なすぎると、循環器疾患虚血性心疾患が起こりやすくなる、といわれてる

16 …… じゃあ、…カルシウムは摂らない方が良いってことですか?

m ううん。そうじゃない、そうじゃなくって、意味もなく他の国と比較してあせったり、国が定める栄養所要量がこうだからっていって、考えなしに摂り続けることでキミのからだがおかしくなってしまっても、誰も何の責任もとらないってこと。

なんだか、それもおかしいと思うんだけどね…。


にほんブログ村 健康ブログ ホリスティック医療へ
にほんブログ村

↑ 「………。」と16PKと共に考え込んでしまった方、クリックどうぞ!

0 件のコメント:

コメントを投稿